2009年11月27日 16:48
紅玉さんからいただきました&まんだらけ原画展
こんにちは
プロデューサーの浅野です。
発売からぼちぼち1か月
多くの方は、やりこみ もしくは攻略のフェーズに
入っているのかと想像します。
今週のファミ通では全クラウン大特集な記事が組まれました。
ぜひぜひいろんなクラウンを使ってみてくださいね。
マイナーなクラウンほど濃いめに味付けされているので
意外なプレイが楽しめると思います。
攻略と言えば、スクエニからの
公式コンプリートガイドが発売されました!
いわゆる完全攻略本ってやつですので、
つまっちゃっている方、
ゲームのすみずみまで楽しみたい方はぜひぜひどうぞ!
そして、もうひとつ告知を!
既報のとおり秋葉原「まんだらけ」で
光の4戦士の原画展を開催しております。
12月4日(金)までなので、
ぜひぜひー
さいごにシナリオ紅玉先生から
いただきましたテキスト&メッセージを紹介しつつ、
ではではー!
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ネズミとネコ
暗い緑の木の根を分けて、ネズミとネコが奥へと進む。
先に立ってネコを導いているのは、ネズミの方だった。
ひくひくと鼻を揺らして、最奥への道をたどりながら、
ネズミが背後に尋ねた。
「キミは一体どこから来たんだい?」
問われたネコは、どう答えたものか迷ったようだった。
なにかを言おうとし、うつむいて、また顔を上げた。
「一緒に来た人間とは、砂漠の街から......」
「砂漠だって?!」
ネズミのひげが驚きに跳ねる。
「驚いた! あの砂漠には呪いがかかっているはずなのに、
よくここまでたどりつけたもんだ」
「呪い?」
「そうさ!」
「それって......この国みたいな?」
同行した人間の、変わり果てた姿を思い出し、ネコが尋ねる。
けれどネズミは、まるで人間のような仕草で首を振った。
「おいらがきいたところによると、もっと強烈なやつだ。
あの砂漠全部が呪われてるんだよ。
エルバの民は情が深いからね。
受けた恩を忘れない代わりに、恨みも絶対に忘れない」
「なにがあったの?」
「あの砂漠に住む男が、この国のエルフをそそのかして、
こともあろうに世界樹の苗を奪い取ったんだ」
「そんな......」
「エルフの方は本当に男を愛していたらしいよ。
愛が深かったから、呪いも強かったんだ。皮肉なもんだね」
小さな音を立てて、ネズミが強く息を吐いた。
「まったく人間は、欲だけ深くって、
そのくせ自分じゃ、なにもしようとしないんだから!」
そのまま苛立ちにまかせて、言葉を続けた。
「こんなことだから、英雄にだって愛想を尽かされるんだ」
「英雄?」
「こっちの話さ!」
聞き返すネコの言葉を振り切って、ずんずんとネズミは奥へ進む。
そして追いかけてくるネコに、しみじみと言った。
「ここはいい国だよ。キミもこの国に住めばいいのに」
「あたしには故郷があるもの!」
強く頭を振って、そんな風に鳴くネコに、ネズミはため息をついて。
「故郷ね......」
そんなものがいいものかなぁと、
聞こえないほど小さな声で、ぽつりと呟いた。
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ゲーム中の「誰か」と「誰か」の会話となっています。
ゲームが進めば進んでいるほど、
なんのことを言っているかわかってるようにしたつもりです。
ほんの小さな断片にすぎませんが、オマケということで!
どんどん寒くなって参りますが、みなさまお身体にお気をつけて~
こうぎょくいづき。