2009年11月のブログ記事

開発コメント:Skan Srisuwanh(リードコンセプトアートデザイナー)

こんにちは。

すでにご存じのように、ゲーム内を移動するキャラクターとヴァンツァーはリアルタイムに描画されています。しかし、そこに辿り着くまでには1枚の紙やデジタル画像ファイルから始まり、様々なアイデアを検討したり膨らませたりして、最終的なグラフィックを作り上げました。

トレーラーでご覧いただいたように、開発チームはグラフィックに命を吹き込んでいきます。そこで私は、ヴァンツァー、キャラクター、イラストのデザインを担当しています。

私の名前はスキャン・スリスワン、別名フィドゥシオス(www.fiduciose.net
タイ出身のデザイナー兼イラストレーターです。

開発時にはImaginary Friends Studioで、アートディレクターとして数人の部下と共にデザインやイラストを担当しました。
ゲーム全体の様子を示すイメージボードから開始し、ストーリー展開に沿って開発を進めていきました。そして、ストーリーの進行やイラスト、すべてのデザインが承認された後にキャラクターとヴァンツァーを手掛けました。

メインデザイナーとして、このプロジェクトへの参加を知った時点から私の興奮は始まりました。フロントミッションは私が絵を描き始めた一番のきっかけであり、しかもそのゲームのデザインを担当することになったのです。次世代機でヴァンツァーのデザインを任せられるという夢のようなプロジェクトです!

ゲームやアニメで育った皆と同じであるように、ドット絵のフロントミッション1から低ポリゴンのFM2とFM3やFM4とFM5のPlayStation 2におけるポリゴンの増加まで、私はフロントミッションを知り尽くしており、そして今度は自分で次世代機のヴァンツァーをデザインすることになったのです。

デザイナーとしても熱烈なファンとしても、フォルクスワーゲンがニュービートルへ進化を遂げたように、1995年に受けたあの素晴らしい感動を2010年にも感じてもらいたいと思います。

多くのハリウッド映画のように、初期のデザインを大きく変更したり、「何かまったく新しいもの」を作ったりするようなことはしたくありませんでした。ヴァンツァーのデザインを通して、私は大人になったファンの皆さんに古き良きあの頃を感じ取っていただき、また、新しい世代にも昔のあの素晴らしい感動を知っていただき、それが今も色あせないものであることを伝えていきたいと思います。

具体的なデザインについては、現時点では詳しくお話しできませんが、今後ご覧いただけるでしょう。デザインを気に入っていただき、2010年に発売されるこのゲームを楽しみにしていただけるよう、心から願っています。

Jungle-Ambush_Day.jpg


開発コメント:Brian Smith(シニアレベルデザイナー)

こんにちは。
私はフロントミッション エボルヴのシニアレベルデザイナー、ブライアン・スミスです。
フロントミッション3と最初に出会った時のことは今でも覚えています。
シミュレーションRPGの大ファン、そして熱狂的なロボットゲームのプレイヤーだった私は、すぐにフロントミッション3を気に入りました。
フロントミッションの最新作に携わることは素晴らしい経験となっており、非常に真剣に取り組んでいます。

私たちはフロントミッションの特徴となっている奥深い戦術を保ちながら、テンポの良いミッションを作ろうとしています。そのプロセスを簡単に紹介しましょう。
スクウェア・エニックスはゲームの世界観作成で世界的に知られています。フロントミッション エボルヴも例外ではありません。そのため、レベルデザインの最初のステップは、初期段階のストーリーをプレイ可能な形に分割することから始まりました。
このフェーズは私にとって特にエキサイティングなものでした。スクウェア・エニックスと我々のチームの間で、ストーリーとゲームプレイデザインに関して多くの相互協力ができたからです。

レベル全体のデザインが終わると、次の大きなステップはプレイアブルを作成することでした。初期プロトタイプとしてプレイヤーの操作するヴァンツァーが良い形で動作していたため、すぐに簡単なマップ作成へと移行できました。
その時期にカスタマイズシステムが組み込まれ、プレイヤーの選択可能なオプションを本当の意味で理解しました。この時点で、フロントミッションの伝統がゲームへ反映されたように感じます。

簡単なマップの設計段階でさえ、プレイヤーの戦術次第ですべての戦闘が異なる戦いができるようになりました。そして最適な戦術に関する議論が、オフィスのいたるところで行われるようになったのです。
まだついこの間のように感じますが、ゲームはかなり仕上がってきました。
現在ではマスターアップに向けて、ゲーム戦闘全般に渡って調整しています。敵の種類はプレイヤーのオプション同様豊富ですので、面白い組み合わせをいくらでも作り出せます。ここではあまりネタバレをしたくありませんので、高所から射撃する敵スナイパーをひとつ例に挙げましょう。

まずプレイヤーが長射程武器を持っていた場合、狙撃による戦いが始まります。しかし、プレイヤーの武器が短射程なら、遮蔽物を使ってカバーしながらスナイパーへ接近することになります。どちらの戦術も楽しいもので、兵装をカスタマイズして挑戦していくことはとても満足のいくものになるでしょう。
事前に決定された正解を見つけるプレイスタイルではなく、自分流にアレンジしたプレイでそれぞれのプレイヤーが報われることになると思います。

フロントミッション エボルヴはやりがいのあるプロジェクトであり、まだまだやらなければならないことはありますが、開発している私が楽しんでいるように、最後には皆さまにも楽しんでプレイしていただきたいと願っています。

FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE 掲載のお知らせ

 今週金曜日(11/6)発売の「ヤングガンガン」(No.22)に、STYLE:7「羊飼いの帰還」

3話目が掲載されます。

 ハフマン島へ向かう常木。彼を待ち受ける戦場とは?

 ちなみに今回登場するWAPは結構マニアックなメーカー製となっております。

 お楽しみに!