光の4戦士 ファイナルファンタジー外伝 OFFICIAL BLOG

2009年10月28日 17:01

発売前夜

プロデューサーの浅野です。
どうも、どうも。

いよいよ、ここまできちゃいました。
本当は発売日までのブログにしようとも考えていたのですが、
回数が重ねられなかったので
もうしばらく続けてゆきたいと思います。

今後の細かいところの紹介は
ゲームをプレイしていただいた上での方が
読んでもらって面白いだろう、
という部分もあるでしょうし。


さて、本ソフトでは早期購入特典をご用意しています。
dragon_pop02.jpg

dragon_pop03.jpg

dragon_pop.jpg
店頭POPとしてこいつの巨大なものをつくってもらったのですが、
それがとても面白かったので、それのミニ版となります。

このサイズ感がいいっす。

【応募期間】2009年10月29日(木)~11月8日(日)
【応募方法】ゲームソフトに同封されたポイントカードから
スクウェアエニックスメンバーズサイトに登録、応募フォームにしたがってください。

詳細は
http://member.square-enix.com/jp/special/hikarino4sensi/

せっかくご購入いただいた方はぜひとも手に入れてくださいね!
zenya.jpg

最後に、シナリオの紅玉先生からのコメントを紹介しつつ
今回はお別れとしましょう。

光の4戦士 シナリオ
紅玉いづき

いよいよ発売日ですね。わくわくしています。
ちょっとわくわくしすぎて、なんか書きました。
丁度冒険の「前夜」にあたる走り書きです。

『前夜』

「新入り、そろそろあがれよ!」
 訓練場に響いた声に、ユニータは剣を持つ手を止めて「はい」と返事をした。
「精が出るな」
「いいえ、私なんてまだ......」
 未熟さを恥じるようにユニータがうつむくと、城の兵から肩を叩かれる。
「その年でアイレ様の近衛兵は大抜擢だろう」
 ユニータは小さく首を振る。
「剣の腕、というわけではありません。私はアイレ様と年も近いですから......」
「遊び相手とお守りも兼任ってところか。アイレ様のわがままもなぁ」
 ため息にまじったぼやきに、ユニータは小さく笑っただけだった。

****

 城の近く、吊り橋を渡っていたジュスカは、突然吹きつけた風に足を止め、近くのロープをつかんだ。
「おっと」
 渡り慣れた吊り橋だ。この程度でおびえることはないけれど。
「変な風だな」
 小さく呟く、その眼下に広がるのは、見慣れたホルンの村だった。夜の暗さにも、人の家にともる光は優しい。
 穏やかな景色に反して、ふと思い浮かぶのは、近頃の魔物の変化や、あわただしい城内のこと。
「......まぁ、俺には関係ないか」
 首を振ると、足早に去っていく。

****

「お姉さま!」
 ホルン城内、第一王女の寝室。
 アイレはベッドに飛び乗ると、姉であるカリーノに言った。
「寝る前に、この本を一緒に読みましょうよ!」
「アイレったら。また部屋を抜け出してきたの?」
「だって最近、お父様が忙しくってつまらないんだもの」
 唇をとがらせるアイレに、カリーノは笑う。
「そうね。でも、今日はもう遅いわ。本は明日ね」
 姉の言葉に、アイレは不満げな声をあげたが、なだめられて本を抱きなおした。
「じゃあ明日、明日必ずよ!」
「ええ、また明日ね。おやすみなさい、アイレ」
 約束を交わし、二人は別れた。

****

「ブランド!」
 ベッドの上でオウムのアンクルと遊んでいたブランドは、階下から聞こえた叔母の声に肩をすくめた。
「いつまで起きてるんだい! 早く寝なさいって、さっきも言ったろう!」
「今寝るって!」
 屋根裏の柵から身を乗り出して、叔母のクオレにそう答える。頭上でアンクルが羽ばたきながら鳴いた。
「ブランド、オヤスミ! ブランド、オヤスミ!」
「おやすみ!」
 ベッドにもぐりこむと、すぐに眠気がやってくる。心地よく薄れていく意識の中で、
(そうだ、明日は......)
 明日は自分の誕生日だ、とかすかに思った。