...と言うわけで第一回目は「BraveFencer武蔵伝」です!
過去の担当作品から現在にさかのぼる形でしゃべりまくる...、すぐに終わりそうな企画ですw
鮮やかなオレンジのにくいやつ...新品未開封、うっへっへ~(^^
スクウェア(現:スクウェア・エニックス)に転職したのは確か1995年の年9月だったと思います。新しく大阪開発部を立ち上げると言うことでテナントビルの選定から、フロアの設営まで総務部の人たちと自分たちも一緒になって作りあげていって、なるほど会社と言うものはこうして出来上がっていくのか!?と変な感動を覚えたものです。
当時、前職では業務用のゲームを主に制作していたのですが、PS1で初のプロジェクトとなります。13年も前の事、あいまいな記憶をたどりつつ書いていきたいと思います。
画像はオリジナルサウンドトラックCDで、ジャケットはビタミンカラーの「オレンジ」。この色を出すためにデザイナーさんには結構苦労していただきました。しかし、この色があせやすいことがわかったのはつい最近のこと。(笑) ま、収録されている楽曲たちはいつも元気ハツラツ、ぉぉモ~レツ!(わからない人は「ココロのボス」に聞いてみよう!)色あせることはありませんから問題ないんですけどね。
(自分で言うか!?)
「BraveFencer武蔵伝」のサウンド開発はサウンドプログラマー(効果音と音声編集担当)とワタクシの2人(途中でエンジニアの五十川が音声編集で合流)で行っていましたが、PS1のRAMの管理も話が早く、サクサク進みましたし、いろいろなアイデアに対する検証と実装も迅速に行えました。
(第1章の石像に追いかけられる部分の音楽のCDDA再生や、お城の音楽士の演出ほか)
作った楽曲は130曲を超えていたのですが、CD3枚組が実現できない状況でしたので泣く泣く80曲程度に絞った経緯があります。
(でも、まぁ~アレンジモノが多かったのですがw)
このサウンドトラックの特徴は何と言ってもそのハイファイな音質!
(楽曲自身ぢゃないのか!?w)
もともと使用できるRAM容量が少ないので音の種類を絞って、より良い音質に徹しました。ちなみに各楽器のサンプリング周波数44.1kHzで、これを使用して音楽を作るとCDオーディオ並みで曇りのないクリアな音質が実現できます。PS1内蔵のリバーブをかけても音抜けがよくモワモワしません。
ただ限られた音色セットでたくさんの楽曲を再現しなければなりませんので大変なのですが、そこは、作曲テクでカバーするわけですね。
(あるのか?w)
はい、たぶん...。
ぁ、ちょうどいま思い出しましたが、当時の音楽制作ツールであるソニー製デリカテッセンの特殊機能?によるアーティキュレーションの付け方も独特です。これはあまり大きな声では言えないのですが、この機能を発見したのは世界中でワタクシだけでしょう、うわはは!
(ほんまか!?はい、たぶん...。プログラマーいわく、バグみたいなもの?と言ってましたし..。)
金管楽器特有のパッとアタックが強くでて、その後途切れずに小さな音からグワーっと大きな音になるシミュレーションが出来る設定があるのです。その後自社ツールになった時にこの機能はなくなっておりましたので、わざわざ付けていただきました。というかデリカテッセンの設定どおりに動くように修正していただいたのを覚えています。
いわゆるADSR(アタック、ディケイ、サスティーン、リリース)の設定なのですが、いじるの大好きなワタクシはこのソフトをいじくり倒して、偶然その設定を発見したのです!文章ではなかなか伝わらないのでぜひ一度、オリジナルサウンドトラックでお確かめいただければと!
(ぇ、そこ!?w 再販しましょうよ、みんなまってるよ~>まるしー)
さてさて、このあとその機能を引っさげて?ハワイの開発部へ行き「チョコボの不思議なダンジョン2」の作曲をすることになるのですが...、そこで待っていた現実とは!?
(ぇ?ぅ、マジすか!? ほへぇ~ 歩兵~)
次回に続く...