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水田 直志 Naoshi Mizuta

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水田 直志

「FINAL FANTASY XI ヴァナ♪コン Anniversary11.11.11」リハーサル レポート

こんにちは、水田です。

 すこしずつ、寒くなってきましたね。

2011年11月11日。

"11"が並ぶこの日、その数字にちなんで、ファイナルファンタジーXIの楽曲を演奏するオーケストラコンサートが開催されます。その名も、「FINAL FANTASY XI ヴァナ♪コン Anniversary11.11.11」

先日の日曜日、この演奏会のリハーサルが行われましたので、少しその様子をレポートしたいと思います。

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まず印象に残ったのは、演奏者さんが多い! ということ。オーケストラなのであたりまえといえばあたりまえのことですが、やはり何十人もの方が楽器を持って集まって、力を合わせて一斉に同じ曲を演奏するという状況は、冷静に考えてみるとすごいことですし、また独特の緊張感もあります。

といっても、本番とは違ってみな服装も普段着ですし、関係者もおおぜい出たり入ったりとちょっとざわついたなか、さっそく演奏が始まります。

僕たちの聴いてる場所は、演奏家さんたちのすぐとなり。会議室によくあるタイプの細長い長机をはさんで向かいの、すぐ手の届くところに第一バイオリンの方々がいらっしゃいます。

こんな場所でオーケストラの演奏を聴く機会はまずありません。普段は、演奏を聴くとしてもレコーディングスタジオの厚いガラスの向こうですから。

さて、音をきいての印象はというと...

「けっこう、繊細」

という感じでしょうか。

というのも、このリハーサルが行われている部屋は、あくまでリハーサル室ということもあって、音を聴きとりやすくするために反響がかなり抑えてあります。そのため、目の前の音がダイレクトに耳に入ってくるのです。オーケストラという単語からイメージするような豊かで広がりのある音色というイメージとはちょっと違っていて、軽く驚きました。なにしろ演奏者さんの目の前ですから、バイオリンの弓が弦にこすれるかすかな音まできこえてくるのです。

もちろん、実際にホールで演奏すれば適度に残響も加わり、リッチで迫力のある音になるのですが、この段階ではそれとはまた違って、「生々しい音」というイメージでした。演奏者さんは、いつもこういう音を聴いているのですね。

ということで、オーケストラの音楽というものは、やはり、ホールで演奏して、それを客席で聴いてはじめて完成するのだなということがわかりました。

また、もう一つ思ったのは、「あまりしつこく練習しない」ということでしょうか。

 たとえば、ここはこういうふうに演奏して下さいといった指示が指揮者からあったとして、必ずしもそれを実際に演奏して確かめるわけではない、といった感じです。こちらできいている身としては、「えっ、確認のため一回くらい弾いてみないの?」と思ってしまいます。しかし、そこはやはり皆さんプロ中のプロ。指示どおり演奏できてあたりまえ。とくに確認が必要な場合以外は、わざわざみんなでおさらいしないということなのでしょう。「はいわかりました」「では次」という感じで、どんどん進んでいきます。あとで聞いた話だと、あまりくり返し演奏しすぎて本番までにテンションを落としてしまわないようにするためということもあるようですね。

というわけで、順調に仕上がった楽曲の数々。

いよいよ今度の金曜日に「かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール」で演奏されます。

チケットは売り切れてしまいましたが、このコンサートは「ニコニコ生放送」でも放映されます。

また、生放送終了後も、11月17日(木)20時00分まではご覧いただけますのでできますので、ぜひ観てくださいね。

当日の舞台裏の様子などは、こちらでつぶやきますよ。@Naoshi_MIZUTA