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開発コメント:David Hall(リードゲームプレイデザイナー)

私の名前はデビッド・ホールです。

「フロントミッション エボルヴ」のリードゲームプレイデザイナーを務めています。私の主な役割は、プレイヤーがどうやってゲームを進め 、戦闘を繰り広げていくかを定義する、ゲームプレイ・メカニクスのキモをデザイン・実装することです。また、ゲームに登場するあらゆる敵のデザインも監修しています。

今回は敵のタイプについて少しご紹介します。エンジニアタイプヴァンツァーは、リペアバックパックの使用に特化したサポートユニットです。主な役割は、ダメージを受けた味方部隊をリペアすることです。リペアするユニットがいない場合は戦闘にも参加しますが、リペアが必要になるまでは待機する傾向にあります。

ヘビー・アサルトヴァンツァーは、近距離および中距離の戦闘に特化しています。ヘビー・アサルトヴァンツァーは重い装甲を持ち、大ダメージを与えてきますが、他のヴァンツァーよりも機動性で劣ります。前線に突入するタンクの役割を持つため、倒さなければプレイヤーがやられてしまうでしょう。このヴァンツァーは、遮蔽物に構わずゆっくりと正面からプレイヤーに接近し、戦闘へと持ち込みます。

今回はゲームに登場する2種類の敵だけを紹介し、複数で襲ってくるボス(2体1組の巨大なボスなど)や、兵士パートのゲームプレイ には触れませんでした。そのうち、より多くの敵や異なる種類のゲーム内容 についてご紹介できればと思っています。
では。

開発コメント:Matt Olson(アートディレクター)

皆さん、こんにちは。
私の名前はマット・オルソンです。
Double Helix Games でアートディレクターを務めています。
正直に言うと、橋本さんをはじめ、スクウェア・エニックスのメンバーと初めて打ち合わせをした時はとても気後れしましたが、同時にワクワクもしていました。ゲーム業界でも屈指のデベロッパーと一緒に、非常にやりがいのあるエキサイティングなタイトルを制作できると思うと、最高の気分でしたね。

「フロントミッション」は、重厚かつ奥深い歴史を持つ世界観を確立しているため、私たち独自のバージョンを制作するのではなく、その歴史を理解し、土台にする必要があると感じていました。
アートスタイルを一から作り直そうとするのは、陥りやすい間違いの1つだったでしょう。長年の間に「フロントミッション」のアートスタイルがデザイン面で劇的な変化を遂げたのは確かですが、すべて同じルーツから発想を得たものなのです。
スクウェア・エニックスは当初、確立されたキャラクターやヴァンツァーのデザインを持ちこみ、これらのアイデアに対する「欧米的」な解釈を求めてきました。ご存知の通り、スクウェア・エニックスは非常に印象的なゲームキャラクターを使用しているため、それは難しい挑戦となりました。私たちは、さらにリアルで生々しいキャラクターを生み出そうとしましたが、そのアイデアを追及していく中で、スクウェア・エニックスのタイトルに求められるキャラクターからかけ離れ過ぎてしまうことに気付いたのです。ということで私たちは男性キャラクターに現実的な力強さを確実に持たせることに重点を置くことにし、 女性キャラクターにおいては、傾向として挑発的なセクシーさを強調することにしました。

ヴァンツァーについては、スクウェア・エニックスとImaginary Friendsが下地を固め、過去のシリーズに登場するヴァンツァーのデザインを土台として、新たな面白いスタイルを作り上げました。デザインの新たなスタイルは、かなり角のあるレイヤード型で、非常にユニークな外観をオリジナルデザインにプラスしています。また、私たちはこのミックスにさらなるデザインを追加しました。主として、プレイヤーが戦う巨大なボスキャラのヴァンツァーなどです。

「アポロンの戦車」という傭兵部隊が乗る全く新たなデザインのヴァンツァー Apollo.jpg

複数の手足を持つ巨大な歩行型の巨大要塞

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 その他にも色々と登場します。お楽しみに!
全フロントミッションシリーズにおける目玉の1つが、ヴァンツァーのカスタマイズです。当然「フロントミッション エボルヴ」においても、カスタマイズやその他 の要素が盛りこまれています。目標は、プレイヤーが最大限自由にヴァンツァーを作成できるようにすることです。
カスタマイズでは、細かなカラーリングの設定や数百あるデカールをヴァンツァーに貼りつけたり、装甲の光沢を変更することもできます。プレイヤーは迷彩柄のリアルな戦闘マシンや、眩い光沢ピンクのヴァンツァー、マットブラック仕上げのヴァンツァーなど、様々なヴァンツァーを思いのままに作成できます。
「フロントミッション エボルヴ」の背景デザインでは、コントラスト、奥行き、雰囲気に重点を置いています。直面した課題の1つは、ニューヨーク市を造りあげることでした。ゲームは約200年後の未来を舞台としていますが、私たちは単に「未来」というイメージで覆い尽くすのではなく、ニューヨークだと認識できるようにしたかったのです。
「フィフス・エレメント」や「ブレードランナー」のような映画をヒントにし、ニューヨークの摩天楼に追加した一層近代的な建物 については、ドバイ、東京、香港の建造物から発想を得ています。

「フロントミッション エボルヴ」の制作は大変ですが、満足感を得られる素晴らしい経験でもあります。私たちが制作を楽しんだのと同じくらい、皆さんもプレイを楽しんでくれることを願っています。
それでは!

開発コメント:Adam Richards(コンセプトアーティスト)

私の名前はアダム・リチャーズです。
Double Helixで「フロントミッション エボルヴ」に携わっているコンセプトアーティストの一人です。主に、ヴァンツァー、環境、武器やビークル、仕掛けからユーザーインターフェイス要素までを含む様々なデザインを担当しています。
デザインが完成すると、その2Dアートを3Dアーティストに提出し、彼らがゲーム内でそのコンセプトに命を吹き込んでいきます。
このプロジェクトの前は、サバイバルホラーゲームの暗くて憂鬱な環境やクリーチャーを2、3年もの間作ってきていたので、そこから抜け出せるのかと思うと、このプロジェクトが決まった時は非常に嬉しかったです。
バスぐらいに大きな銃を放つ巨大な戦闘ロボットのデザインに携われることは、創造力を掻き立てる大きな変化であり、大歓迎でした。 特にこのようにしっかりと確立された、皆に愛されているフロントミッションシリーズであるから尚更でした。

 しかし、フロントミッションのような既知のシリーズ向けにコンセプトアートを作るとなると、やりがいと責任の両方が伴うものです。フロントミッションのシリーズには、デザイン要素に関する基本的な法則が既に存在しています。
無論、そのあらかじめ決められた世界に無難にまとまりすぎるがために、新しいアイデアがないようなことはしたくありません。シリーズの過去作で見たことがある同じヴァンツァー、武器や環境を使い回ししただけでは、プレイヤーはつまらなく感じたりすることもあるでしょう。ということで、私の目標は伝統と進化の程良いバランスを見出すことであり、それがファンの目に成功したゲームとして映ると思っています。

「フロントミッション エボルヴ」でまず私は、過去作からできるかぎりの資料をかき集め、他のゲームのメカにはない、ヴァンツァーの特有性を研究しました。
フロントミッションには、ファンタジーやSFの世界には見られない、非常に「リアルな軍事」デザイン感覚があることに気づきました。勿論、現実世界の軍隊には高さ8メートルもある機動車両なんか存在していませんが、もし存在していたら、こんな感じでしょう。ヴァンツァーの新たなデザインを考えていくにあたって、現実世界における軍用機械の要素をなるべく忠実に再現しながら、従来のヴァンツァーをどのように進化させていくかの方針も極力取り入れようとしました。
このプロジェクトで私が一番気に入っているのは、新しい超重型航空輸送車両である「アルバトロス」のアイデアを考え出したことです。ヴァンツァーは3体まで、車両も何台か、地上歩兵も何部隊か輸送可能です。輸送中のヴァンツァーは、この車両そのものに装備されている二連装ガトリング砲を操作でき、見事な空飛ぶ要塞と化します。
車両はあり得ないぐらい巨大ですが、フロントミッションのデザイン基準に従うと、こんな感じになるのではないかと思います。実世界の軍用機の要素を取り入れて、車両に真実味を持たせながら、できるかぎり機能的にも見せようとしました。V-22 OspreyやMil-22 Hindがこのコンセプトに大きな影響を与えました。
 
 
僕にとって、大未来都市となる環境のコンセプトをデザインすることは、最初は大変な仕事でした。
無論、スケール感は重要な要素ですが、プレイヤーが本筋をそれることなく、かと言って1本道をただ進めているという感覚にならないように街路を配置するのは難しかったです。
最終的には街路の正投影図を数多く描いたり、巨大なヴァンツァーからエリアを封鎖する方法のひらめきを探し求めて、何千もの街の写真を眺めたりしました。プレイヤーが体験する街路やエリアよりも遥かに都市が広大であるという感覚を与えたくて、ヴァンツァーが潜ったり、飛び越えたりするにはあまりにも小さすぎる、または高すぎる高架交差路やトンネルも取り入れました。ということで、「視野が狭い」体験しかできない都市環境は作りたくなかったのです。
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「フロントミッション エボルヴ」の発売もいよいよ近づいてきています。このプロジェクトでは幾つもの楽しい思いをしました。更なるヴァンツァーを作り始められるよう、皆さんにゲームを楽しんでいただけることを願っています!

 

開発コメント:Brian Smith(シニアレベルデザイナー)

こんにちは。
私はフロントミッション エボルヴのシニアレベルデザイナー、ブライアン・スミスです。
フロントミッション3と最初に出会った時のことは今でも覚えています。
シミュレーションRPGの大ファン、そして熱狂的なロボットゲームのプレイヤーだった私は、すぐにフロントミッション3を気に入りました。
フロントミッションの最新作に携わることは素晴らしい経験となっており、非常に真剣に取り組んでいます。

私たちはフロントミッションの特徴となっている奥深い戦術を保ちながら、テンポの良いミッションを作ろうとしています。そのプロセスを簡単に紹介しましょう。
スクウェア・エニックスはゲームの世界観作成で世界的に知られています。フロントミッション エボルヴも例外ではありません。そのため、レベルデザインの最初のステップは、初期段階のストーリーをプレイ可能な形に分割することから始まりました。
このフェーズは私にとって特にエキサイティングなものでした。スクウェア・エニックスと我々のチームの間で、ストーリーとゲームプレイデザインに関して多くの相互協力ができたからです。

レベル全体のデザインが終わると、次の大きなステップはプレイアブルを作成することでした。初期プロトタイプとしてプレイヤーの操作するヴァンツァーが良い形で動作していたため、すぐに簡単なマップ作成へと移行できました。
その時期にカスタマイズシステムが組み込まれ、プレイヤーの選択可能なオプションを本当の意味で理解しました。この時点で、フロントミッションの伝統がゲームへ反映されたように感じます。

簡単なマップの設計段階でさえ、プレイヤーの戦術次第ですべての戦闘が異なる戦いができるようになりました。そして最適な戦術に関する議論が、オフィスのいたるところで行われるようになったのです。
まだついこの間のように感じますが、ゲームはかなり仕上がってきました。
現在ではマスターアップに向けて、ゲーム戦闘全般に渡って調整しています。敵の種類はプレイヤーのオプション同様豊富ですので、面白い組み合わせをいくらでも作り出せます。ここではあまりネタバレをしたくありませんので、高所から射撃する敵スナイパーをひとつ例に挙げましょう。

まずプレイヤーが長射程武器を持っていた場合、狙撃による戦いが始まります。しかし、プレイヤーの武器が短射程なら、遮蔽物を使ってカバーしながらスナイパーへ接近することになります。どちらの戦術も楽しいもので、兵装をカスタマイズして挑戦していくことはとても満足のいくものになるでしょう。
事前に決定された正解を見つけるプレイスタイルではなく、自分流にアレンジしたプレイでそれぞれのプレイヤーが報われることになると思います。

フロントミッション エボルヴはやりがいのあるプロジェクトであり、まだまだやらなければならないことはありますが、開発している私が楽しんでいるように、最後には皆さまにも楽しんでプレイしていただきたいと願っています。

開発コメント:Jeremy Lee(開発ディレクター)

こんにちは。

 

「フロントミッション プロジェクト」のブログへようこそ。

ここでは開発の舞台裏についてお話できればと思っています。

DOUBLE HELIXの開発チームは、この作品でスクウェア・エニックスと一緒に仕事ができることにこれ以上なく興奮しています。スクウェア・エニックスと一緒に働けるチャンスを頂き、新しいゲームシステムを開発することができるのです。まさに夢が叶ったようなものです!

 

僕の名前はジェレミー・リーです。

DOUBLE HELIXで「フロントミッション エボルヴ」の開発ディレクターを務めています。

僕の仕事は、予定通りに素晴らしいゲームを仕上げるように開発チームを率いていくことです。

僕は全ての部署を毎日回って、「フロントミッション エボルヴ」を次のレベルまで引き上げるには何が必要なのかについて議論を重ねています。
このような大作ゲームの制作でやるべきことは非常に多く、色々なことが同時進行していますので、プロデューサー達は誰もミスを犯すことがないよう、気合いを入れて取り組んでいます。

 

皆さんがこれを読んでいる頃、TGSでプレイアブル出展した直後なので、「フロントミッション エボルヴ」がどのような評価をもらえたのかドキドキしています。今回が作品の生まれ故郷での初のお披露目ということになるわけですから。
皆さんが次世代機でヴァンツァーを動かす初めてのチャンスになるということで、プレイヤブルの制作には力を入れました!

 

制作の進行に伴い開発者が行っていることや「フロントミッション エボルヴ」のどこに面白みを感じているのかをダイレクトに伝えていきます。僕達自身もフロントミッションのファンですから、過去のシリーズのどこが素晴らしかったのかは理解しています。
そして「フロントミッション エボルヴ」にその魅力全てを入れつつ、更に要素を追加していこうとしています。ですが、これは僕達だけの作業ではありません!
「フロントミッション エボルヴ」は情熱溢れる
2つの開発チームによるコラボレーション作品です。東京のスクウェア・エニックスがシナリオデザインとキャラクターデザインを進め、カリフォルニアのダブルヘリックスがアートワークとゲームプレイのデザインを行っています。

 

僕が初めてハマったゲームは、NES(ニンテンドー・エンターテインメント・システム)の「ファイナルファンタジー」でした。マップを描いたり、アイテムを全部集めたり、ヒントを求めて電話をしたり...つまりとことんハマったということです。
その後何年にも渡って、僕はこういった深いストーリーと、面白くてやりがいのあるゲームプレイシステムを持つゲームを探してきました。そしてそれこそが、「フロントミッション エボルヴ」で
DOUBLE HELIXの開発チームが目指していることです。

今後もどうぞお見逃しなく!

 

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