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2017年03月03日

胴+センチネルRXヘルスシステム

センチネルRXヘルスシステム

センチネルRXヘルスシステムは、全身に分散した無数のユニットによって構成される、大規模かつ極めて精密なオーグメンテーションである。内的・外的要因による身体の損傷が確認されると、健康監視ユニットの指示によってセカンダリモジュールが起動する。人体の治癒反応を活性化させる機能を持っている。

心臓除細動器: 民間用モード

センチネルRXヘルスシステムには、停止した心臓を蘇生させるためのインプラント型心臓除細動器が標準搭載されている。これは他の電子インプラントに干渉しないよう特殊な調整を施されており、使用者の洞房結節内部に直接埋め込む形で装着される。(心臓が完全にサイバー化されている場合は、このインプラント自体が洞房結節の役割を果たす)

心臓除細動器: 医療用モード

使用者の細胞組織が電気刺激に慣れてくれば、心臓除細動器はより強い刺激によって回復速度を大幅に速めることができるようになる。65ミリボルトの定流刺激で新たな細胞の生産を促し、さらにそれらの細胞によるコラーゲン、アクチン、コルチゾールなどの治癒成分の生産も加速させることが可能となるのである。

心臓除細動器: 軍用モード

使用者の体細胞組織が心臓除細動器による電気刺激に完全に順応すれば、細胞を損傷させずに電圧を75ミリボルトまで上昇させることが可能となる。

血管新生療法

センチネルインプラント・パッケージには血管新生医療システムも搭載されており、全身の血管の形成を促進して、ダメージに対する抵抗力を高めるとともに負傷による悪影響を軽減することができる。

合成成長因子

血管新生医療システムが生産する成長因子は、初期状態では人体が本来持っている血管新生能力を直接補助するもののみに限られている。このアップグレードは、遺伝子操作によって作り出された様々な成長因子(S-FGF、S-VEGF、S-アンジオポイエチンなど)も同時に生産することで、全身の血管の形成をさらに促進するものである。

無抑制血管形成

合成成長因子への肉体の順応度が十分に高まると、血管新生医療システムは抑制因子の生産を停止し、血管組織の形成の制御を肉体自身に任せるようになる。やがて使用者の全身には毛細血管が極限まで広がり、重傷を負っても失血死せず、臓器の機能が停止する恐れもない体が完成する。これも決して不死ではないが、しかし現在のテクノロジーで実現可能な範囲では、不死に最も近い状態であると言えるだろう。

回復遅延設定: デフォルトモード

複数のオーグメンテーションを持つ人間の体は、その周辺に低電圧の電場を発生させることになる。これは心臓血管に様々な健康上の問題を引き起こす要因となりうるものであり、その上にセンチネルRXヘルスシステムのサブオーグメンテーションを使用すると、危険性はさらに高まってしまう。そこで利用されるのが、洞房結節内に直接インプラントされるRXヘルス・ペースキーパーである。

回復遅延設定: センチネルモード

オーグメンテーションによって生じる生理的ストレスに心臓血管システムが順応してくれば、RXヘルス・ペースキーパーをセンチネルモードに設定して、負傷してから回復が始まるまでの時間差をさらに小さくすることができるようになる。

回復遅延設定: エリートモード

心臓血管の順応度が高まり、ストレスやストレスホルモンによる負の影響がほぼ無視できるようになると、RXヘルス・ペースキーパーのエリートモードが解除され、負傷の発生からオーグメンテーションによる回復が始まるまでの遅延時間を大幅に短縮することが可能となる。