NieR Blog

ENTRY

2026年01月30日

最終回:ブログのハナシ

Lv1.ブログを振り返って

2025年の4月から始まった、『NieR Re[in]carnation(以下、リィンカネ)』
の開発秘話を語るブログ「リィンカネの作り方」。

その"最終回"をどんな内容で締めくくるべきか、
NieRシナリオ班のリーダー和田は思案に暮れていた。

そんなある日──
彼のデスクに、会議室へ来るよう指示が書かれた"謎のメモ"が置かれていた。
呼び出された理由もわからぬまま、彼は会議室のドアを叩く......

???
入りたまへ。

和田
......失礼します。

???
待ちわびたよ。重要な対談に遅刻するなんて、君も偉くなったようじゃないか。

和田
大変申し訳ありません......って、福嶋さん(ブログ第1回のゲスト)じゃないですか。

福嶋
てへ。バレちゃいましたか。

和田
いや、バレるも何もないですよね。

福嶋
まあまあ、そこに座ってください。

和田
......ところで、どうして僕がここに呼ばれたんですか?

福嶋
それはですね......「リィンカネの作り方」最終回のゲストとして、和田さんにお越しいただいたという趣向なわけです!

和田
ああ、なるほど。

福嶋
和田さんがテーマを決めかねているようだったので、このブログ運営を振り返る回にするのはどうかなと思いまして。

和田
つまり、「リィンカネの作り方」の作り方、というわけですね?

福嶋
よっ! さすが和田さん、うまいこと言う!

和田
なんか、やけにテンション高くないですか?

福嶋
気心知れたシナリオ班の"1期生"同士ですし、打ち上げ的に飲みながらやりましょうよ! 私はもうすでに飲み始めてますよ?

和田
え。そのしゅわしゅわした黄色い飲み物って......まさか?

福嶋
レモンソーダです。

和田
ですよね。

福嶋
勤務時間中なので、もちろんお酒なんて飲みません。はい、和田さんもどうぞ。

和田
じゃあ、いただきます。

福嶋
では......カンパ~イっ!

和田
乾杯。

福嶋
さて。開発者ブログですが、やり切ってみてどうでしたか?

和田
なんというか、血反吐を吐きながら更新してましたね。

福嶋
血反吐って。

和田
でも、通常業務の傍らで更新していたので、思ったより大変だったのは確かです。

福嶋
そうですね。このブログの運営は、主に和田さんと私の2人で回していましたが......

和田
ゲストと対談して、その内容をシナリオ的に構成し直したり。

福嶋
記事に載せる資料を用意して、使用許諾をもらうために各所に連絡したり。

和田
思い返すと、いつも更新日直前までバタバタだった気がします。

福嶋
バタバタでしたし、間に合うのかヒヤヒヤでした(笑)

和田
2人でブログの編集作業をできるように、色々マニュアル化も行いましたよね。

 
b10_lv01_01.jpgブログ記事の執筆のルールをまとめたマニュアル資料の一部

福嶋
このマニュアルにある、「字数3000~4000文字」っていうのは大ウソですよね(笑)

和田
ゲストの方々が興味深い話を次々と出してくださるので、どうしても予定文字数に収めることができなかったんです。なので、僕は悪くないです。

福嶋
珍しく和田さんが言い訳してる。

和田
まあ、増えた文字数だけ、読者の皆さまに楽しんでもらえるような濃い記事になっていたらいいなと思いますね。

福嶋
うん。それはそうですね!

和田
福嶋さんにも、ブログ第1回のゲストとして出てもらって以降、ライターとして記事の作成を手伝ってもらっていました。

福嶋
実はそうなのでした。

和田
毎回記事に関わる立場として、ご自身も話したいことが募っていたのでは?

福嶋
まさに! 最終回で一気に発散しようと思って、今日この場を設けたわけですよ。

和田
そういう思惑でしたか......裏で策略を巡らせる感じ、さすが「運送屋」の担当ライターです。

b10_lv01_02.jpgナビキャラである「運送屋」のセリフは福嶋が担当していた。最終回なのでちょっとニッチな資料を掲載

福嶋
よし、さっそくやっていきましょう! 景気づけにジュース2本め、開けちゃいますね。

和田
では、僕ももらいます。

Lv2.キャラクターのハナシ・改

福嶋
NieRシナリオ班の一員としては、やっぱり「キャラクター」の話がまだまだ語り足りないと思いますね!

和田
第2回の記事「キャラクターのハナシ」のテーマが、まさにその趣旨でしたよね。

福嶋
でも、ゲストの松尾さん、アルゴーの話しかしてないですもん。

和田
いや、別にアルゴーだけってわけじゃ......

b10_lv02_01.jpgブログ第2回の記事を抜粋。みんな冒険家アルゴーの話をしている

福嶋
心からそう言えますか? その記事、「アルゴー」っていう単語を検索しただけで、25箇所もヒットしますよ?

和田
......まあ、あの記事はアルゴー回だったのは認めます。

福嶋
ほらね。もっと他のキャラの話もしたいしたいしたいしたい~!!

和田
わかりましたから......「キャラクターのハナシ・改」として、改めてこの場で語ってみましょうか。

福嶋
よしきたァ!

和田
で、何か準備してきているんですか?

福嶋
実は、まだ一度もお出しできてないキャラ資料がありまして。

和田
もしかして......

福嶋
「太陽と月の物語」の登場キャラの選定用に、開発会社のアプリボットさんが用意してくださったアート達です!

b10_lv02_02.jpg和風世界観のキャラクターのラフアート

和田
ありましたね。こちらは陰陽師と巫女というペアのイメージで描かれたアートです。

福嶋
目に風車が刺さっている子とか、色々物語の想像が膨らみますね~!

和田
「太陽と月の物語」では企画当初から、登場人物を"ぺア"に限定して、必ず"白と黒"で対比させるようルールを設けていたんです。

福嶋
ほうほう。次の天使と悪魔ペアもそうなっていますね。

b10_lv02_03.jpg天使と悪魔がモチーフとなったキャラクターのラフアート

和田
これらのキャラ達の登場は叶わなかったのですが、オミットが悔やまれる素敵なアートばかりですよね。

福嶋
本当ですよね。ちなみに超個人的な意見だと、「天使」は男バージョンで是非お願いします。羽根ありの方で!

和田
言うのが数年遅いですよ......(笑)

福嶋
しゅん......

和田
あとは、同時期にユディルとサラーファのアート選定も行っていましたよね。

福嶋
もちろん、そちらもご用意していますよ。懐かしいな~。

b10_lv02_04.jpgb10_lv02_05.jpgアラビアンナイトをモチーフとしたキャラクター、盗賊ユディルと占い師サラーファのラフアート

和田
そういえば、ユディルとサラーファの最初期は、福嶋さんがキャラクター担当をされていませんでしたっけ?

福嶋
実はそうなんです。ちょうど産休に入ることになって、別のメンバーにバトンタッチしたんです。

和田
当時書いていたプロットがどんな物語だったか、覚えていたりしますか?

福嶋
うーん、もともとユディルは盗賊じゃなくて、「船乗り」という設定でしたね。奴隷船に乗って大海原から砂漠にやってきて......みたいなことを考えていました。

和田
福嶋さんがそのまま書いていたら、どんな物語になっていたのか気になります。

福嶋
あとサラーファは、キャラデザインの方向性が決まったあと、髪の色や装飾の候補をいくつか出していただいたんです。

b10_lv02_06.jpg占い師サラーファの、髪や装飾のパターンが描かれたアート

和田
確か、福嶋さんはピンク色の髪を激推ししていましたよね?

福嶋
そうです! ピンク髪かわいすぎませんか!?

和田
そうですね(笑)
他のキャラにはない特徴ですし、いい差別化にもなったと思います。

福嶋
プロットを担当はできませんでしたが、ちょっとしたこだわりを残せたことで私は満足ですよ......

和田
実はユディルとサラーファのペアは、その後も担当ライターが引き継ぎながら何度か変わっていたりします。

福嶋
私が産休に入ったり、シナリオ班の新メンバーが加入した頃でしたもんね。

和田
僕は歴代のキャラ担当みんなとやりとりしていましたが、ライターさん毎の好みや個性がいい意味で混ざって、キャラとして深みが出たように感じています。

福嶋
ほう......抜かりなく、いい感じに話をまとめようとしてきましたね。はい、ジュースもう1本どうぞ。

和田
......いただきます。

Lv3.ノベルシナリオのハナシ・改

福嶋
キャラクターについて語れて、余は満足じゃ。

和田
それはよかったです。

福嶋
でも、まだまだ語り足りないツ! 次は第8回の記事「ノベルシナリオのハナシ」について色々話しましょう!

和田
NieRシナリオ班の、二階さんとかりん様がゲストの回でしたね。

福嶋
記事の最後にお二人が、お気に入りのノベルシナリオについて話していたじゃないですか?

和田
あの人達は語りだすと止まりませんからね。記事を無事にまとめられるか不安になりながら対談をしていました。

b10_lv03_01.jpgブログ第8回の記事を抜粋。愛ゆえに語りが止まらなくなったゲストのお二人

福嶋
私も、お気に入りシナリオについて話していいですか?

和田
......長くならなければ。

福嶋
まあまあ、和田さんにも関係のあるプロットだと思いますよ?

和田
え、どれのことでしょう?

福嶋
ディミスのシークレットストーリーについてです。

和田
読者の方にもわかるように、簡潔に説明を。

福嶋
機械の兵士ディミスの生まれを描いた物語で、ディミスと王子リオンの名前の関係性がわかるお話ですよ。

b10_lv03_02.jpgディミスのシークレットストーリーのゲーム画面

和田
なるほど。福嶋さんの印象に残っているポイントとしては、2人の名前に関したエピソード部分なんですね。

福嶋
ですね。名前の由来がわかるって胸熱じゃないですか?

和田
実はその名前のくだり、プロットの時点では存在してなかったんです。

福嶋
ほう、詳しく。

和田
当時、他のライターさんに本文の執筆をお願いしていたんですが、もう1エピソード足りないなと感じて、リリース間近に追加した部分なんですよね。

福嶋
つまり追加要素だったってこと!?

和田
刺さる人がいてくれたようなので、ギリギリで追加してよかったです(笑)

福嶋
シナリオとして、グッと締まったと思いますよ。

和田
ありがとうございます。

福嶋
お、もうコップが空きましたか? ささ、もっと飲んで飲んで!

和田
炭酸ジュースばっかり、そんなに飲めませんよ......

福嶋
そんなこと言わず! どんどん飲んで、もっと裏話を暴露しちゃいましょうよ!

和田
いや、ジュースで悪がらみしないでください。

福嶋
最終回だし、いいかなと?

和田
このままだと最終回が空中分解しかねません。他に語っておきたいことはないんですか?

福嶋
では、次は第7回の記事「運営のハナシ」で話題に出た、「外伝ストーリー」について話しましょう!

和田
そうしましょう。

b10_lv03_03.jpgブログ第7回の記事を抜粋。ゲストからのお宝資料として「外伝ストーリー」が登場した

福嶋
といいつつ、「外伝ストーリー」については私も知らないことが多く......まだ出せるネタがあれば和田さんお願いします。無茶ぶりスミマセン。

和田
わかりました。外伝ストーリーは、メインシナリオで登場する敵や脇役にスポットライトを当てる予定でした。こんな資料を作ったりしてましたね。

b10_lv03_04.jpg 外伝ストーリーの登場キャラを検討する資料

福嶋
おお。この資料、見たことなかったです。1番上の「上官」の企画が進んでいたのは知っていたのですが。

和田
はい。上官については、アートの制作まで進んでいたりしました。

b10_lv03_05.jpg 囚人達の「上官」を主人公とした外伝ストーリーのコンセプトアート

福嶋
実現していたらどんな話に仕上がったのでしょうね~。

和田
他にも試作として、「フィオの親友」のプロットやアートもできていたります。

福嶋
フィオの親友だったのに、途中から口をきいてくれなくなったあの子が主人公ですか。

b10_lv03_06.jpgフィオの親友を主人公とした外伝ストーリーのプロット

b10_lv03_07.jpgフィオの親友のラフアート

和田
以上のように、検討は色々行われていたのですが......残念ながら実現には至りませんでした。

福嶋
親友ちゃん、本当はいい子だったんだ......アートもオミットが悔やまれるかわいさ......

和田
最後にこうやってお客様に見ていただける機会を作れたのも、ブログをやった意義な気がしますね。

Lv4.最後に......

福嶋
えーと、まだ飲めますか? レモンソーダ以外にもありますよ。パイナップルソーダとか。

和田
炭酸ジュースはもう大丈夫なんですが......

福嶋
でも話が尽きたら、本当にこのブログが終わっちゃうじゃないですか!

和田
仕方ありません。このブログは、本来なら昨年の12月に終わる予定だったんですから。

福嶋
うう......それなら、いつもの締めの流れですかね。

和田
はい。最後の......読者の皆さまへのコメントですね。

福嶋
はい......
皆さま、今まで「リィンカネの作り方」を読んでくださって、ありがとうございました。「サービスが終わってから開発ブログ?」と思われたかもしれませんが、今だからこそ語れることを盛りだくさんお届けできたと思います。これからも皆さまの記憶の中にリィンカネの世界とキャラクター達が生き続けてくださることを願っています。

和田
NieRシリーズ15周年記念の一環で、開発者ブログを更新することができました。お客様だけでなく、リィンカネの開発陣も、作品に対して愛情や情熱を持って携わっていたことを知ってもらえたらうれしいです。僕はリィンカネのことを一生忘れないので、そういうお客様が1人でも増えてくださることを祈っています。

福嶋
では、これで終わりになりますが......

和田・福嶋
皆さま、ありがとうございました!

福嶋
............

和田
........................

福嶋
え。和田さん、もしかして泣いてます?

和田
はい......パイナップルソーダの炭酸が強くて涙が......

福嶋
............

和田
............

福嶋
......すか。

和田
え?

福嶋
これで終わっていいと思ってるんですか!!!!

和田
!?

福嶋
メソメソしてる暇があったら、何か次にできることを考えましょうよ!

和田
別にメソメソはしてないのですが、確かに諦めるのはまだ早いですね。

福嶋
では、今年2026年に何ができるか、今からブレストをしましょう。

和田
そうしましょう。

福嶋
好き勝手なことを言いますが、リィンカネのノベルシナリオを絵本化するのはどうですか!? 豪華声優陣による朗読CD付きで!

和田
本当に好き勝手なことを言い始めましたね。

福嶋
言うだけならタダですから。

和田
ただ、既にリィンカネはサービス終了したゲームなので、グッズを作るような予算は......

福嶋
じゃあ、この「リィンカネの作り方」の拡大版で、ネタバレ生放送をするとか!?

和田
確かに生放送は、リィンカネの公式資料集が発売した時にやれなくて悔しかった覚えはありますが、それも......

福嶋
そういう大き目な企画はもうできないってことですね......

和田
残念ながら......

福嶋
できるとしたら、リィンカネの公式Xでポストするくらいでしょうか?

和田
だと思いますね。

福嶋
それなら......うーーーーーん、思いつかん。何かいいアイデア降りてこい!

和田
そうですね......例えば......

福嶋
お、何か降りてきました?

和田
はい。例えば、「リィンカネの年表上の出来事を、公式Xでポストしていく」というのはどうでしょう?

福嶋
つまり、リィンカネのストーリー上の出来事が起きた日に、それに関連した内容のポストをする......ってこと?

和田
その通りです。年表はリィンカネ公式資料集にも掲載しましたが、載せきれなかった情報もちょっとだけ混ぜられたらいいかもですね。

福嶋
......よさそう。

和田
一応、今年はリィンカネのリリース5周年ですから。ささやかなお祝いとしてSNSを更新するくらいは、やっていければなと。

福嶋
それに、昨年このブログをやってきたことで、お客様からのご好評の声がプロデューサー陣にも届いているらしいですし! いけますよこれ!

和田
......では、企画を通しに行きましょうか。

福嶋
よしきた! そうと決まれば、さっそく横山プロデューサーに直談判しに行きますよッッ......!

和田
え。あ、ちょっと福嶋さん?
............すごい勢いで、会議室を出ていかれました。

えっと......ということで。
もしかしたらもう少しだけ、お客様にリィンカネにまつわるちょっとしたお楽しみをお届けできるかもしれません。

では......1年に満たない期間でしたが、
「リィンカネの作り方」にお付き合いいただき、本当にありがとうございました!

<おわり>