LIGHTNING RETURNS FINAL FANTASY XIII Rec風景(Drum編)
鈴木さえ子さんのドラムレコーディング。
Where: ラボレコーダーズ(西麻布)
エンジニアはトミシロの本澤くん。
ドラム:鈴木さえ子さん
「あの曲のああいう感じ~」とか、
「今のは80’だったから、今度は2000年っぽいパターンで行きますね!」とか、
めちゃくちゃ楽しい。
ビートが要の曲を複数叩いて頂きました。
さえ子さん、お疲れ様でした~!
ではみなさん、良い週末を!
Mitsuto Suzuki
うむうむ...久しぶりの更新となります。
みなさんお元気でしたでしょうか?
ワタクシ、生きております。(笑)
2013年に向けて「ツヨシの部屋」と変化させてみました。
さて、今回はギターのお話。
これはなんと美しいギターではありませんか!?
ちょっとギターの写真を撮る機会がありましたので、その中の1枚を
紹介させていただければと思います。
Suhr Modern 7 Strings
これは7弦のエレクトリックギターになりますが、ギターの大部分は木で出来て
おりまして、このように木目がびっしりと入っています。
これは通称「トラ木(もく)」などと呼ばれる、ある理由からこのようにトラ模様が
入ってしまったメイプルがギターのトップに貼ってあるのですが、そこに
「サンバースト(sunburst)塗装」と呼ばれる、文字通り燃え盛る太陽のような?
赤っぽいグラーデーションが入ったカラーでトラ木の模様と合わさって、ギラギラ
とした雰囲気になります。
見る角度によって木目の感じも変化するので、目線を変えながら見ると
「ギラギラ」が「メラメラ」に変化します。
んー「うにょうにょ」ですかね...。
指板があるネックはこれまたメイプルなのですが、強度を増すために高温で
ロースト(蒸し焼き?)してあるものになります。
ローストしない時より固く強くなりますから、ネックがより薄くできるようになり、
より弾きやすくなるわけですね。この製法でのネックは、ワタクシのように
比較的小ぶりな手の人にはぴったりです。
おおっと、ギター話だと原稿用紙2000枚は書けるな~。
あまり長くなると読んでもらえなくなる心配も出てきますので、
今日はこのあたりで。
きれいにすると弾くのがもったいなくなります。(笑)
それではまた!!
スタジオ
今週は少しバタバタとしてました。
用事ついでにチラッとこんな所に寄ってみたり。
ではみなさん、良い週末を!
Mitsuto Suzuki
なんでも簡単に手早くという方向に進歩してきた世の中ですが、ちょっと立ち止まって旧来のやり方に戻ることで、そのもの本来の魅力が十分に味わえるというのはよくあることです。
例えば、お茶。
ティーバッグで簡単にいれることはできますが、ウーロン茶なんかは、写真のようにちゃんといれると、ウーロン茶ってこんなに深くて豊かな香りがあったのかと驚かされます。
僕が近ごろ飲んでいるのは、凍頂烏龍茶というポピュラーな台湾のお茶。
茶器を毎回用意したり、専門店に茶葉を買いに行ったりと手間はかかりますが、こうして本来のやり方でいれると、ペットボトルのお茶などではあり得ない、なんともいえない爽やかな香りが溢れ、からだの緊張がふわっとほぐれてきます。
さて、昨日は「ファイナルファンタジーXI アドゥリンの魔境」のe-STORE購入特典CDのレコーディングがありました。
内容は、FFXI初のオルゴールアレンジ集!
オルゴールといえは、箱型のものがよく家庭にあったりしますが、あんな感じの可愛らしくも美しい音でFFXIの曲を奏でられればとてもいいものになりそう、ということで制作がはじまりました。
特典CDとはいえ、そこはFF。手抜きは一切ありません。まず絶対外せないのは、ちゃんとホンモノのオルゴールを鳴らしてその音を録音すること。
ここでちょっと話は変わりますが。
たしかに今の音楽機材では、実物のオルゴールがなくとも、サンプラーという機材(ソフト)を使って本物にかなり近い音を出すことは可能です。
サンプラーというものを簡単に説明すると…。
たとえばピアノの音をサンプラーでならしたいとしましょう。その場合、まずあらかじめ実際のピアノの一番下の低音のキーの音から、一番高い音まで88個のキーの音を、一音一音録音して記録しておきます。そして、それを使う際には、記録していた音を音符どおり再生させれば、もう実際の楽器がなくてもピアノの音で演奏することができますよね。これがサンプラーです。
この方式ですと、わざわざ毎回本物のピアノを用意してマイクを立てて録音して…という手間をかけなくても、一度最初に記録したピアノの音色データさえあれば、ちゃんとピアノの音が出ますし、なにしろ実際にピアノの音を録音して再生するものなので、かなり本物そっくりでリアルです。実際、僕も利用しています。ものによっては、ほとんど本物と区別できないような場合もあるのですが、それでもやはり完璧に実際の楽器と同じものを表現するのはまだまだ難しいのです。それはなぜでしょうか。
例えば、ピアノの音色でドミソの和音の音をならしたい、としましょう。
録音しておいたドとミとソの音を同時にならせばもちろん、和音になりますよね。これがサンプラーのやりかた。実際のピアノでも確かにドとミとソの音を同時に弾いて和音をならすので、出てくる音は当然サンプラーの場合の和音と全く同じ音だろう、と思われるでしょう。だって、そもそもサンプラーに記録しているドとミとソの音はもともと実物のピアノの音を録音たもので、それを再生しているのですから。
でも、ここから先が生楽器の奥の深いところ。単にドとミとソの音を同時に再生したのものと実際のピアノでドミソを弾いた場合とでは厳密には違う音になるのです。
ピアノの場合に限らず、生楽器には共鳴という作用があります。この場合、ドの音は同時に鳴らしたミとソの弦に影響を与えます。また逆に、ミとソの音によって、同時に鳴っているドの音は共鳴します。その時点ですでに、ピアノのドの音は、最初に単音でならした場合の「ド」とは異なった音になっているのです。そして、サンプラーでは共鳴によって変化したドの音は記録されていません。記録されているのはあくまで単音でならした場合のドなのです。実際の演奏では、こういうことが連続して起こります。
その差は、本当に微々たるものですが、それでもその微妙な違いを人間は聴き分けることができるのです。
話は戻って、オルゴールでも同様。
確かにサンプラーを使えば、簡単。実際のオルゴールのように、一音ごとにカードに穴を開けて音を鳴らし、響きを微調整しては何回もやり直す、といった気の遠くなるような作業をせずとも、パソコンとソフトを起動すれば5分でオルゴールの音は出ます。だけど、それだと最後の最後のところで、大事な何かが表現できずに、こぼれ落ちてしまうかもしれないない。共鳴しあって変化した「ド」の音が記録されていないように、本物でないと鳴らせない響きがあるはず…。
そんなわけで、最初のお茶の話ではないですが、やはり手間ひまかけて作った「本物」には、それだけの価値が生まれる。そんなことを期待して作ったこのCD、どんな響をきかせてくれるのか、ぜひ皆さんも味わってみてください。
特典CDは、こちらに付属します。スクウェア・エニックス e-STORE