SQUARE ENIX MUSIC BLOG Composers & Synhesizer Programmers

鈴木 光人 Mitsuto Suzuki

『ファイナルファンタジー VII リメイク』、『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』、『メビウス ファイナルファンタジー』、『スクールガールストライカーズ』などを担当。近年ではゲームのみならず、TVアニメ『スクールガールストライカーズ Animation Channel』の楽曲制作、音楽専門誌での機材レビュー執筆や舞台音楽の制作にも携わっており、多方面で才能を発揮している。

鈴木 光人

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Missing link

TGSも盛り上がっているようで、
明日からは一般公開ディとなっています。
まだまだ連日暑いのでご来場される予定の方は、
熱中対策を万全に。

先日のファイナルファンタジーXIII-2 スペシャル特番はご覧になられたでしょうか?
サウンドセクションは日々あのような感じで制作を進めているのですが、
開発現場をお見せする機会はあまりないので、まぁ貴重な映像だったのではないかと。笑
本日は、放送終了後に更新された水田ブログでの新曲公開に続き、
「鈴木週報」でも音源を公開したいと思います。

この曲はちょうど一年前に、今回のプロジェクトに参加する直前に書いた曲で、
いわば僕的解釈のファイナルファンタジーXIII-2のイメージスケッチにあたります。
その後、ゲーム進行に合わせてアレンジを変え調整を重ねて今に至るのですが、
現在はVers.0916-2って感じかな。

そうそう、
TGS会場のスクウェア・エニックス ミュージック ブースで会場特典としての
サンプラーCDにも同曲が収録されています。
こちらもまた若干違うMIX/EDITが施されているので、
聴き比べると面白いかもしれません。ご来店の折には是非ゲットを。

そして今日はもう一つ正式公表を。
「Missing link」と名付けられたこの曲の特徴あるボーカルは、

ロシア人のシンガーソングライターのORIGAさん。

深夜放送されていた「攻殻機動隊」を見た時にORIGAさんの歌声を聴いてピンときて、
翌日朝にディレクターの鳥山さんに提案したところ、
即効でオファーが実現したという経緯がありました。
(ちょうど鳥山さんも見られてたとか)
オリガさんにはボーカリストとして数曲参加して頂いていますので、
こちらもどうぞお楽しみに!

さて、残すところもあとわずか、サウンドセクションは今日もブラッシュアップに全力を注いでいます。

 
ではみなさん、良い週末を!


Mitsuto Suzuki


【特記事項】
スクウェア・エニックス 東京ゲームショウ2011特設サイト
スクウェア・エニックス ミュージックCDショップ OPEN!
http://www.square-enix.co.jp/tgs11/titles/music/

Missing link

怒涛の9月

開発もいよいよ末期で慌ただしくなってきています。
今週は制作のひとこま(愛すべき仲間達+)をご紹介。
さくっと。

suzuki_pict01.JPG
9月9日、909の日。という事で909&DIN軍団(ちょっとニッチですみません)
この子らの役目と魅力は本一冊位書けるので、また別の機会にでも・・  

suzuki_pict02.JPG
JUNO-106改 Tsunashimaカスタム(RAT内蔵&blueLED)。20年来の相棒で2代目を継いだ。
大体どの曲にもこの子の音を入れる位愛用。

suzuki_pict03.JPG
Cyan/n & Sev  http://www.audiooo.com/jp/software/index.html

suzuki_pict04.JPG
My lovely cat ゆず(YUZU) モフモフ仕様

 

ではみなさん、良い週末を!


Mitsuto Suzuki


【特記事項】
ファイナルファンタジーXIII-2 スペシャル特番が放送されます。
BS11 9月15日(木) 20時00分~20時30分
http://www.square-enix.co.jp/fabula/ff13-2/topics/bs11/index.html

庭の千草

なんやかんやで気がつけば8月も終り、もう9月。
夏らしい陽気はまだまだ続いていますが、
暦の上ではもう秋とか。

さて、
夏の終わりに「庭の千草」という曲をよく聴きます。

アイルランド民謡であるこの曲を最初に聴いたのは、
小学校位だったかなぁ。
学校の音楽室で聴いたのですが、記憶というのは面白いもので、
聴いた時の状況や空気感すら覚えているような錯覚になります。
そういえばアナログレコードだったとか。

「庭の千草」は日本語歌詞のついた邦題なのですが、
原題は「The Last Rose of Summer」

いいですね、とても。

随分大人になって、
様々なアレンジをされたこの曲を聴く度に、
夏の終わりと小学校の音楽室を思い出す、
僕にとっては季節を感じさせる思い出深い1曲です。

(もう一曲あるんだけど、あまりに強烈なのでまたの機会にでも・・)


ではみなさん、良い週末を!


Mitsuto Suzuki


【特記事項】
「SQ Chips」のリリースが9月21日に延期されました。
詳しくは、
http://www.square-enix.co.jp/music/sem/page/sq/sqchips/

何卒、宜しくお願い申し上げます。

   Rec風景(ヴァイオリン編)


今日、朝は凄く良い天気だったのに、
今は豪雨@新宿です。


さて、先日ヴァイオリン収録を行ってきました。
メンツはこのような感じ。

ヴァイオリン :金子飛鳥
エンジニア  :赤川新一

飛鳥さんは、
普段は海外に住まれており、今回帰国されたタイミングを見計らってオファー。
帰国される前は御自身のバンドでヨーロッパツアーと、
まさにワールドワイドでご活躍されています。
お忙しい最中をぬってのレコーディングでしたが、
楽しんで頂けたようで嬉しい限り。
そう、『The 3rd Birthday』のヴァイオリンも飛鳥さん。

飛鳥さん独特の奏法と表現、
アコースティックとエレキを使い分けるレコーディング方式で、
今回はエレキ→アコースティックとソロまわしをする曲など
面白い事を沢山やらせて頂きました。

「あ、それ面白いね、やろうやろう」

って。


そうそう、録音中に僕がディレクションしてる事なんて、

「えーっと、ここに海があってですねぇ、海辺でヴァイオリンが鳴ってる感じで、」

とか、

「最近のチョコボはリアルなんですよ、こんな感じなのですが・・」

と、画像を見てもらったりとか、かなり直感的なもんです(笑


そして飛鳥さんの音を録る時はいつも赤川さんにお願いしています。
素晴らしい良い音。

ミキサールームで、赤川さんとテイクを確認している時、

「どうやってヴァイオリンでこんな音出すんだろう?」

って二人で顔を見合わせながら、もうずっと

「エクセレント!」

なのでテイクもないし選ぶ必要もなかったり。


そして収録後にスタジオからファイルを持ち帰り、
楽曲に組み合わせ今に至るわけなのですが、
何も編集の必要がないんです、やっぱり。

「ああ、かっこいい、いい音」

そんな感じでどんどん楽曲が僕の手元から離れていく感じが
なんとも心地良いわけです。

 
FINAL FANTASY XIII-2
飛鳥さんの表情豊かなヴァイオリンソロもお楽しみに!

  suzuki_onkyo1.jpg
お店を開いた状態。右手はスタインバーガーのエレクトリック・ヴァイオリン。

suzuki_onkyo2.jpg
「なんかこの海の遠くの方で鳴ってる感じで・・」「ほぅほぅ」

suzuki_onkyo3.jpg
巨匠・赤川さんと鈴木。僕は聴き惚れてるだけですが。

  

ではみなさん、良い週末を!


Mitsuto Suzuki

私の黄色い鳥


サウンドチームの河盛・水田と曲の割り振りミーティングを行っている時、
チョコボ担当をどうするかという話になり、

「任せて下さい、俺やりますよ~」

と、軽く挙手。
しかし、よく考えたら僕は今年チョコボを作るのは4バージョン目という事に、
後になって気付いたw
ロードオブヴァーミリオン、SQシリーズ(2バージョン)、
そして現在進行中のFINAL FANTASY XIII-2版での話。


そして、ある日メールボックスを開くと、
鳥山さん(FF13-2ディレクター)からメールがきていて、


「余力があればでいいのですが、チョコボもう一個バージョンが欲しいのですが~」

「なんと!」

これには流石に驚いたが、

「いいですね!」

と、これまた軽く返信してしまった。


これ程チョコボを身近に感じる年は、そうそうないだろう、と思う。
2011年、夏。

 

ではみなさん、良い週末を!


Mitsuto Suzuki


【特記事項】
海外取材を受けました。
http://indiegames.com/2011/08/yamaoka_suzuki_tanaka.html
http://www.jeriaska.com/?p=703