Rec風景(ドラム編)
ちょこちょこレコーディングが入るので、
リアルタイムに追ってみようかな。
今日は今まさにドラムの録音を行っています。
ドラム :狩野丈二
エンジニア:本澤尚之
ドラムの丈二さんは以前に新宿か渋谷の街頭で演奏されているのを見て、
「すげぇなこの人」
と思ったのが最初。
その後、友人のバンドメンバーとして度々ライブを拝見し、
今回縁があってお願いさせて頂きました。
丈二さんのプレイは柔軟かつ自由、そして何より音楽的。
今回は沢山のテイクを録音し、後で編集しながら曲を組み立てるという、
ちょっと変わったレコーディングにお付き合い頂いてます。
そしてエンジニアの本澤君は、
かれこれ15年位の付き合いになる仲間。
「Language」というユニットでアーティストとしても活躍しており、
最近では柴咲コウさんへの楽曲提供してたり幅広い活動を行っています。
しかし「弦も書けるエンジニア」って最強じゃないですかw
さて、このメンツでの音源、どんな風に仕上がるでしょうか。
皆様にお届けできるのはもう少し先になりますが、
どうぞお楽しみに!
以上、現場からお届け致しました。

収録前の風景

音決め中

左:狩野さん 中央:本澤さん 右:鈴木
ではみなさん、良い休日を!
Mitsuto Suzuki
PM濱本のお仕事
以前ここでPM濱本について触れた時に、
「サウンドPMさんのお仕事ってどんな事してるのですか?」
と、ご質問を頂いてましたので、
今日は我らがPM濱ちゃんについてお話しようと思います。
Q&A形式でどうぞ!
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① サウンドPMの主なお仕事とは?
主にサウンド関わる人員、スケジュール、予算、契約の調整をしています。
例えば最近ではレコーディングの調整依頼が多いので、
実演家、レコーディングエンジニア、レコーディングスタジオ、
機材レンタル会社にコンタクトを取って、スケジュールの落とし所を探しつつ、
契約書の準備も進めるというような業務も行っています。
通常のPM(プロジェクトマネージャー)と呼ばれている方々の業務とは違っていると思うので、
スケジュールや予算を見つつ、クリエイターが制作に出来るだけ集中できるよう、
サポート業務も担当していると考えて頂けると、分かりやすいかもしれません。
② 仕事で嬉しい時は?
スタッフに喜んでもらえた時や、難しい調整が上手くいった時は嬉しいです。
あとは、直接私が制作している訳ではないのですが、
ユーザーさんからサウンドの高評価を頂いた時もやっぱり嬉しいですね。
③ 仕事上で難しい時は?
スケジュールや予算の条件が厳しい案件を調整する時ですかね。
「安い、早い、美味い(?)」を実現できるよう努力はしているのですが、
なかなか難しいケースもありますので、そういう時は頭を悩ませています。
④ 何か一言
まだこのブログもオープンして日が浅いのですが、
毎週更新をしていく予定ですので、今後ともどうぞよろしくお願いします!
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と、まぁこんな感じでスクエ二サウンドを脇からがっちり支えているわけですね。
「濱本が溜息をついたら危険信号!」という名言が生まれる程、
几帳面な上に心配症な彼の仕事ぶりは非常に頼もしくもあります。
ちなみに小さい頃はコックになりたかったそうです。
ではみなさん、良い休日を!
Mitsuto Suzuki
【特記事項】
「Gelmatica Compilation」というアルバムに参加しました。
1stソロアルバムIN MY OWN BACKYARDから「Meadow」収録。
7/30(土)リリース予定。
New CD is featuring tracks from Apparat, Lusine, Reynold, Magnum 38,
Ed Chamberlain, Joseph Nothing, Jin Hiyama, Mitsuto Suzuki and Gelman Lounge Orchestra.
チョコボの個性
FF等でおなじみの「チョコボ」ですが、
偶然にも同時期にチョコボ関連で2つのプロジェクトに参加しましたので、
今日はそれにまつわる裏話を。
既存曲をアレンジする場合にMIDIデータを扱う事があります。
(MIDIとは何?って場合はググってね)
今回も例外ではなく、元となるMIDIデータから2つのアレンジを作ったのですが、
この2つが対極的なアレンジ。
ロードオブヴァーミリオン「チョコボ&モーグリ」
http://www.square-enix.co.jp/music/sem/page/lov_re2/
(下記試聴、チョコボ&モーグリへgo!)
SQ Chips「Chip de Chocobo」
http://www.square-enix.co.jp/music/sem/page/sq/sqchips/
(下記試聴、Chip de Chocoboへgo!)
1つがオケアレンジで、もう1つがピコピコ8bitアレンジですが、
音色から音の厚みまでまったく違う雰囲気なのが分かると思います。
基本となるMIDIデータは同じでも、
音符の足し算、引き算、そして音色によって違いが出ている面白い例です。
そしてこの2曲はテンポもキーも同じなので、こんな風に2曲を混ぜる事も
できちゃいます。
(下記試聴、チョコボ&モーグリ+Chip de Chocoboへgo!)
左がロードオブヴァーミリオン版で右がSQ Chips版。
まぁ、普段こんな事しませんけど・・
このように同じ楽曲でも、
MIDIデータの編集=アレンジによって個性が生まれます。
そして今日も新たな「チョコボ」がどこかで生まれているかもしれません。
明日から3連休ですね。
ではみなさん、良い休日を!
Mitsuto Suzuki
【特記事項】
お台場合衆国
http://www.square-enix.co.jp/music/sem/page/odaiba2011/
「Chip de Chocobo」を収録した「SQ Chips」先行Mini AlubumをSQUARE ENIXブースにて
2011年7月16日(土)~販売
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チョコボ&モーグリ+Chip de Chocobo
「PLAY MORE MUSIC」 「PLAY FOR YOU」
音楽を作る時に言葉、「歌詞」を扱う事があります。
メッセージ性のあるものから、ただひたすらループするだけのボイスなど、
扱いは様々ですが、どれも曲の世界観を形成する要素の一つです。
僕の場合は曲先行で作る事がほとんどなので、後で言葉を乗せる時に、
ちょっとしたパズル感覚になって楽しい場合と、
「ちょっと、メロディ変更しまーす」
って事もあったりしますw
かっこよく変化していくのなら喜んで、という考え方ですね。
さて、前ふりはこの位にして、
ghm山岡晃氏の呼びかけによる被災地支援の為の
チャリティアルバムに参加しました。
売り上げ100%を義援金として寄付されるこのアルバムには、
国内外のビデオゲームコンポーザーが多数参加されています。
http://playforjapan.org/album/albumartists/
お話を頂いて2日程で仕上げた「Play For You」という楽曲は、
「PLAY MORE MUSIC」「PLAY FOR YOU」というボイスが延々と繰り返される、
オールドスクールなエレクトロチューン。
そしていつもと違うのは、シンプルですが歌詞に特化したメッセージがある事。
USA、UK、カナダでは先日よりiTunes配信がスタートしており、
それら以外の国では7/15配信開始です。
さて、七夕が過ぎて梅雨明けもいよいよかな?
みなさん、良い週末を!
Mitsuto Suzuki
【特記事項】
Play For Japan: The Album
http://itunes.apple.com/us/album/play-for-japan-the-album/id448514968
見送る時、見送られる時。
突然、1通のメールが届いた。
「鈴木さん、6月末でスクエニを退社する事になったんですよ」
それは、よく面倒を見て頂いた情報システム部のAさんからのメールだった。
ここ数ヶ月、新しい開発環境を作る時に何かとサポートしてくれて
環境構築できたのはAさんのおかげだったりする。
ちょうど、隣人の河盛さんのPCサポートも行われていたので、
ダブルでお世話になっていた事になる。
退社の件は凄く驚いたが、すぐに一言だけメールの返事を書いた。
「Aさん、送別会しますよ!」
僕はサウンドをクリエイトする人間だが、サポートしてくれるスタッフがいて
成り立っている部分がとても大きい。
機材面でサポートしてくれるAさんもその一人だし、もちろんサウンド内にも、
PM(プロジェクト・マネージャー)濱本というスタッフが日々奮闘しているおかげで、
僕らは作業に集中する時間を得る事ができているわけだ。
さて、送別会では色々なお話ができた。
お互い年齢は下だと思っていたけど実はタメだったいう事w
音楽に造詣深いという事。
なんだ、話せば話す程もっと以前からお仕事したかったなぁ~、
なんて言いながら、あっと言う間に夜も更けていった。
最後に言ったAさんのセリフがとても印象に残っている。
「最終日まで全力でサポートしますから!」
どれだけ人の記憶に残り、残す事ができるだろうか。
形はなくても、残る言葉や印象は必ず存在する。
ふと、そんな事を考えながら帰路についた6月の夜の話でした。
今後のご健闘とご活躍をお祈り申し上げます。
Mitsuto Suzuki
【特記事項】
現在、パリで行われているJapan expo(6/30~7/6開催)にて、
「FINAL FANTASY XIII-2」のコンポーザー発表!
前作FF13の浜渦正志氏、
そしてスクエニサウンドチームの水田直志・鈴木光人が担当。