SQUARE ENIX MUSIC BLOG Composers & Synhesizer Programmers

関戸 剛 Tsuyoshi Sekito

祝・HPリニューアル!! さてやってまいりました新しいHPはいかがでしょうか? お気に入りに入れて、ちょこちょこ見に来ていただけると、 いろいろイイことがあるかもしれません!? Blogでは過去の担当作品から現在にさかのぼる形で、当時の記憶をたどりつつ、そこでの音楽や、開発秘話などいろいろなことをご紹介できればと思っております。お楽しみに!!

関戸 剛

Archives

今回の「ギュギュッと」は大胆にも(今日)Twitterで「お題」を募集して、いただいた
コメントにお答えする形で進行していきましょう! 今時のような?そうでもないような?


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「コトー(シキティ)」さんから
開発現場やライブの舞台裏での爆笑珍事件などありましたら…)o(
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ライブではいろいろなことがあるのですが、今回は特に印象に残っている控え室のお話を。
LAのギブソン・アンフィシアター(旧ユニバーサル・アンフィシアター/定員6000人)の
控え室が
半端無くゴージャスでした!

控え室とは名ばかりで、完全なスウィートルーム。
ラウンジがあり、そこにはカウンターバーがあり、グランドピアノが置いてあります。
シャワー室にはプールまでありました、冗談のようなほんとの話です。

時差ぼけからか、ヒョウ柄のソファの上で出番直前まで眠ってしまって、ネグセが付いた

ままステージに上がったのはナイショですが、ま〜ステージからですと演奏者は小さくて
見えません。(笑)


たしかこの画像は当日のリハーサル風景で、ホールはすり鉢状でステージは一番底の部分
になります。ステージから見上げる形で扇状に客席が配置されますので、おそらく観客席
から見えるのはほとんどがこの特大スクリーンになるかと...?

スクリーンが3機写っていますが、画像には入らない外側にさらにいくつか設置してあった
はずです。


TBM_02.JPG
ネグセもバレない小ささw


人形がおいてあってもわかりませんw


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「caily」さんから
関戸さんこんにちは!初めて作曲した曲、もしくは初めて仕事で携わった曲(一曲目)についての
思い出話が聞きたいです!( ´ ▽ ` )ノ
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こんにちは!
初めて作った曲は仕事ですと前職 でのシューティングゲームの曲になりますが、当時は
まだMIDIなどが一般的ではなく、自社の音楽制作ツールで直接制御コードを打ち込んで
作成しておりました。

ターゲットであるMSX本体に開発用
(自社製)のボードをガチコン!と差し込み、PCで
ちまちまとデータを打っていくのですが、このボードの接触があまり良くなく...。初めて
曲が完成したある日の出来事...。

ワタクシ「主任、曲が出来ましたので確認をお願いします!」
主任「おう、了解。(ドン!っとデスクに勢いよく持っていた資料ファイルを置く。)」
ワタクシ「ぁ...。」
MSX「じゅわ〜(MSXリセット時のブルーの画面)」

と、言った感じで衝撃によって開発用ボードとPCとの間で接触不良が起こり、それが原因
でMSXがリセット!初めてのデータは天に召されました...(涙)


そのあと現在に至るまでセーブをこまめにするようになったのは言うまでもございません。
あまり機械は信用していなくて、今でもどんな小さな変更でも、その度に「リンゴ+S
(Macなもので)」は癖になっており、1日に百回はセーブしていると思いますよ。(笑)



=
=  

うわはは、今回はまずギターを弾く上でのアドバイスに関して書いてみますね。

「TBMライブ」と「転職の経緯」はまたいつかw

ワタクシもギター演奏に関してまだまだではありますが、やはり楽器の演奏力をあげるに
は小さなことの積み重ねにつきると思います。ただ、練習や訓練と言うものは単調になり
やすいですし実践とは少し違う面もありますので、基礎練習と演奏練習の2つそれぞれを
バランスよく進めるのがより良いと思います。

文章では限界もありますが、そのギリギリまで書いてみますね。

限界が来たら動画でも作るかな? ま、ま、まずは文章からw


基礎練習は文字通り基礎で、右手と左手のバランスのとれた安定したフォームから理想の

音を出していくと考えると良いかもしれません。早い話が筋力トレーニングです!!

ハードなモノもメローなモノも、速く弾くモノもゆっくり弾く
モノも安定した動作から
だと意外と共通点は多く、分けて考えるより結果としてはお得です。ここではいわゆる
音楽性(何をどう奏でるか?)ではなくて単純に「音を出す」ことへの「弾くメカニズム」
に対する理解が重要です。以上、ワタクシの文章力の限界です。(笑) 早っ!w

演奏練習は楽しみながら出来る工夫が重要で、最初はゆっくりしたテンポから始めるのが
良いですね。音楽に合わせたり、なんらかのコード進行に対してメロディーを作って、いろ
いろなポジションで弾いてみたり、ほかには友達と一緒に
あわせて演奏するのもすごく良い
と思います。

このときに演奏したものを録音して後に客観的に聴けるように出来ると、演奏中に気が
つかなかったことも良くわかり、どう弾けばどう聴かせられるのか?みたいなことを試行
錯誤しつつ...。この繰り返しで自分の理想の音に一歩近づけるのではなかいかな?と思い
ます。

うむむむ、そろそろ限界かも...。(笑)


ピッキングに関しては右手なのですが、左指で押さえて右手のピッキングで音が出るので、
左指は少し早めに動いているイメージ。また、右手のピックは速い時はコンマ何秒で各弦を
行き来すること考えると、弦の上空
スレスレを最短距離で移動させるようなイメージ。

どんなイメージだw

バッキングはむしろソロパートより好きで、特にリフなどを作るときはどの弦で鳴らすか?
コード進行をうまくトレースできているか?ミュートの量は?など、いろいろ工夫してより
印象的なサウンドになるように考えます。

リズムの取り方は(あまりリズム感は良くないのでw)曲調にかかわらず、ジャストを基本
に考えています。突っ込まないように意識しますが...。(汗)

ソロのフレーズは基本的にコード進行を意識するようにしています。ギターの場合、コード
進行におけるポジションやそのボイシングからヒントを得ることが多いですし、スケールを
考えるときはどの音を強調するのがより良いか?(好きな雰囲気になるか?)も考えます。
各ポジションの連結もありきたりにならないように工夫することも...。

そもそも音使いは完全なロック系ですので、長めのモノになるとその緩急も考えつつ組み立
てるようにしますが、これはなかなかイメージ通りにいかないので頭が痛いところです。

あの演奏家だったらそうするか?
みたいなシミュレーションを考察するのもおもしろいと思います。

エフェクターに関してはワタクシの場合ひずみ系は必須で、これでもか!と言うくらいギリ
ギリまでひずませます。クランチ・サウンドとかちょっと苦手で、アンビやディレイ大好き、
リバーブはあまり好きじゃないですね、使いますけど。(笑)


いかがでしたでしょうか?こんな感じなのですが...うわはは!!
また機会がありましたらTwitterで募集してみたいと思います。


わざわざコメントしてくれたコトーさん、callyさん、kouさんに感謝! m(_ _)m

さて今回は...

クロノ・トリガー(プレイステーション版)です。

実はゲーム本編のBGMには全く関わっておらず、追加になったアニメーションムービー
部分の楽曲の編曲のみとなってます。

Sekito_CT.jpg
クロノ・トリガー (PS1)オリジナル・サウンドトラック

MA(
映像制作で使用される場合のMulti Audioの略語)はアニメーションムービーを担当された
東映アニメーションさんの自社スタジオだったような?
効果音を担当されていたのもアニメの音効さんで、ゲーム業界の定番ProToolsによる
編集ではなくて、「AKAI DD1000」と言うワタクシには見慣れないモノでした。

相当使い込まれていて、手が当たる部分的は塗装もはがれていました。←こう言うのにしびれますw

作業開始。編集スピードが速いのなんのって、手元を見ているだけでは何をやっている
のかさっぱりわかりません。見る見るうちにガシガシ効果音が付いて行く様には圧倒
されっぱなしでした。

無事に作業終了となりましたが、元のムービーとPS1実機再生時のフレーム
レートが違う
ため、イベント用ムービー中の「ネズミがまばたきする」部分のコマが落ちてしまって、
PS1ムービーでは「ネズミはまばたきをしない」部分になってますが、おそらく誰も気が
つかない...と言うか、仕様変更というやつですね。(笑)

効果音は残っていたのか?取り去ったのか?
今となってはもう覚えていませんが、むむむ...気になるところです。

音楽の方は当時はまだ音源がAKAIやEmuのサンプラーが主流で、アウトボードも使って
いたので、サンプラーのメモリの容量や楽曲ごとのアウトボードのパラメータの管理など
(トータルリコールが出来ないので)相当苦労したような? いまならPCで一括管理できますが...。

まーより良い時代になったものですな!!

今回は画像+音源というゴージャスな作りになっております。(笑)
ハイ、まずは観ていただきましょう!聴いていただきましょう!

Sekito_Park.jpg

じめっとした陰鬱な感じがイイ雰囲気。雨の日の近所の公園です。安上がりだ〜

ラフなデモの音源ですので、部分的にひずみや超爆音の箇所がありますが、
このダイレクト感をお楽しみいただければ幸いです。

ミックスするのがめんどくさいのはナイショw

仕事用の音楽ではありませんが、仕事の音楽に似ている場合もあります。
あらがじめご了承くださいませ。(笑)

また非常に大きな音が出ますので、試聴の際には十分にお気をつけ下さい!!

80〜90年代のロック風味たっぷりですが、こう言うの大好きなのです。
意外とこう言う曲はゲーム中では使い道が無いです、うわはは!!
本日は以上です、それではまた!!




...Dark Forest

Vocal     小柳淳子
作詞        Steve Parker(義理の兄ですw)
作/編曲     つよしの部屋(ギターも弾いてますw)

Dark Forest

「ラスト レムナント」のレコーディングに関しては日を分けて何回か行いましたが、今回はエンディング曲のレコーディングに関して少し触れてみたいと思います。

エンディングはボーカル入りの楽曲なのですが、当初から「挿入歌」や「主題歌」としての位置付けはせずに、あくまでもイベント曲として作成しました。(←ココ、こだわりの部分ですw)

歌手は業界でも有名なドナ・バークさん。
当日は風邪をお召しになったようで、こられたときは少し鼻声...。(ぅ、やばいかも?

しかしながら、まずはウォームアップがてら軽く歌ってもらうことにしたのですが、そんなコチラの不安もすぐに吹き飛びました。さすがは筋金入りのプロフェッショナルです!!


Drums01.JPG
「ラスト レムナント」エンディング曲のドラムレコーディング

エンディング曲のレコーディングは、バンドアンサンブルの部分がありますので、以下のような順番で録音を行い、最後に(サラウンド5.1chの)ミックスダウンを行う方法をとっています。

1.オーケストレーションのトラック(前々日に録音済み)
2.ドラム、ベース、ギターのトラック(前日に録音済み)
3.ボーカルのトラック

今回のドラマーはロバート・グレイ、ベースは我らが山中康央、そしてギターはワタクシが演奏しておりますが、テーマの4/4拍子から、サビの3/4拍子もなんなくこなせておりまして大したもんです。ロバートは「おもしろい曲!」と言ってましたが、いえいえこれは悲しい曲なのですよ、うわはは...。

ドラムのレコーディングに関しては、専門のドラムチューナー?さんをお願いして、楽曲のKeyを確認してもらい、とけ込みすぎず、浮きすぎず、程よいKeyでチューニングを施していただきました。これが地味な作業なのですが効果絶大です。

ほんとかなー?と思われる方はぜひ「ラスト レムナント オリジナルサウンドトラックCD」で確認してみてください。ドナ・バークさんの筋金も入ってますぜ。(またコレだ!w)


と、前回の予告で引っ張ったわりに普通な感じで申し訳ないような気も?

いやいや、これ制作側としては非常に重要なのですよー!!


さてさて、次回はどんな切り口にするか?それは...
次回のお楽しみということで!!(笑)

はい、やってまいりましたココはハワイの開発部です。 
やはりカラッとしていてジトッとしていませんなぁ〜

あたりまえです...。


当時としては画期的なシリコングラフィクス社のレンダリング用PCがズラ〜リ。
ビルの屋上からヘリコプターで搬入したのだとか? やっぱスケールが違いますな!

「チョコボの不思議なダンジョン2」開発セクションは「FF Ⅸ」開発のすぐお隣で、プリントされた美しい映像がたくさん貼ってありました。

確かそうだったハズが、映画のモノかも...。


到着後、さっそくメインコンポーザーの川上さんとミーティング。


ぉ、そこにいるのは効果音担当の中岡君?ひげがのびていたのでわからんかったでぇ〜



作曲を担当する部分のイベント、エリア、シナリオや演出方法(ムービーとの同期方法、使えるメモリ容量ほか)などを確認。

さて、曲を作りましょう!っちゅう感じになりましたが、あらまぁ、使える機材があまりないのね...。ということで、念のために持っていっていた「BraveFencer武蔵伝の音色セット」を開封。

開いててよかった、持ってってよかった!w


という訳で、「チョコボの不思議なダンジョン2」でのワタクシの楽曲が「BraveFencer武蔵伝」に似通っている原因がココにもあります。兄弟みたいなものです、うわはは...。

作曲者が同じなのでなおさらw


その中でも「グラスゴスZ」などはイイ感じに仕上がり、なかりご満悦...気味。(笑)

例の必殺ADSR機能は健在で、独特のア−ティキュレーションが付いております。
どれだけ似ているのか?など、コチラでご確認が可能です! キタ!w 


68.JPG
「チョコボの不思議なダンジョン2」オリジナルサウンドトラックCD

 

 

後にこの楽曲は『チョコボと魔法の絵本」でもすばらしい編曲がなされて使用されることとなり、一人「ウンウン」とうなづくのでした。 自己陶酔型の典型です。良いコはまねしないようにしましょうw

「いったいどんなすばらしい編曲なんだ!?」と気になるお方はコチラ。
うわはは!w

sekito_book.jpg
「チョコボの魔法の絵本」オリジナルサウンドトラックCD

 

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